創作器官

あしたの自分のために書く備忘録

Connecting The Dots 点と点が繋がらない不安から解放されたい

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年始の計画を守れたことがない

コロナのせいで、忘年会にも開かれない。来年に進むためにも、2020年について振り返ってみようと思う。
個人的な最大のイベントとしては、東京から地方へ引っ越しである。家族で新しい場所(といっても私の地元だが)での生活を始めた。コロナの影響であまり外出もできず、公私ともに耐え忍んでいたら1年が過ぎていた。
毎年この季節になると、1年の振り返りと来年の目標を考える。そして、目標の通りになっていることはほとんどない。会社員として受託のシステム開発を生業にしていると、自分のペースで1年の計画を立てることは思いのほか難しい。計画外のプロジェクトにアサインされて、1月1日に考えていた1年の予定がリセットされてしまう。そうなると、プライベートの予定も仕事に引っ張られて変更を余儀なくされる。
予定や計画とは、過去の自分との約束だ。これを守れないのは、本当によくない。毎年反省している。

予見できない出来事とキャリアの関係

コロナウイルス地震ような災害はもちろんのこと、自分の将来に訪れるイベントを完全にコントロールすることはできない。
あえてキャリアをデザインしようとせずに、流されながら長期的なゴールに向かって、日々のワークをこなしていくという「キャリアドリフト」という考えて方もある。会社員をやっている以上、自分の描いたままの人生を歩むことは難しいだろう。

節目以外の日常は、小さな変化こそあれ一つの方向に向かって進んでいます。将来やキャリアに対する心配を忘れ、前に進みながらも漂流(ドリフト)するように、流れに身を任せます。流れに身を任せるというのは、日常に起きる小さな変化にはうろたえず、業務や作業に邁進するということです。
キャリアドリフトとは?変化の激しい時代に自分の将来を考えるために - 人事担当者のためのミツカリ公式ブログ

自分の学生時代、社会人でのキャリアを振り返ってみると、何一つ満足にやり抜くことができておらず、本当にいたたまれない思いになる。私は一つのことを継続することが苦手なタイプだ。大学の専攻をドロップアウトして、IT業界に入り、「やっぱり隣が青く見えただけか」と、理想と現実のギャップに悩んできた。入社後は様々な部署、プロジェクトを転々としながら、一つの分野を極めていく同僚をみてうらやましく思うこともしばしばだった。
それでも、そういった経験が武器になるのではないかと考えることができたのは、スティーブ・ジョブズの"Connecting The Dots"の話を聞いたからだ。日本語訳のサイトも多いので、詳細は他のサイトを見ていただきたいが、スティーブ・ジョブズスタンフォード大学の卒業式辞の中で、次のようなことを話している。

先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。だから将来何らかの形で点がつながると信じなければならない。何かを信じなければならない。直感、運命、人生、カルマ、その他何でも。この手法が私を裏切ったことは一度もなく、私の人生に大きな違いをもたらした。 himazu archive 2.0 - スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学での卒業式スピーチ
いつか点が繋がることを信じて、目の前の作業や業務に集中することを自分に言い聞かせてきたのである。

点と点が繋がらないかもしれないという不安

ジョブズの言う"Connecting The Dots"を信じていても、やはり不安な気持ちにはなる。本当に今の経験は役に立つのか。この経験に意味はあるのか。どうしても自問自答を繰り返してしまう。なかなか結果が出なければ、焦燥感に駆られ、自己嫌悪にもなる。
最近気づいたことは、これまでの社会人生活における悩みはすべてこの「点と点が繋がらないかもしれないという不安」に集約されるということだ。加えて、よりどころとなる「直観、運命、人生、カルマ、あるいはそれに類するもの」がない。端的に言うと、信じるべきものがないのだ。
他の人は何を信じているのだろうか。自尊心、親兄弟あるいは恩師の教え、友人、夢、ヴィジョン、日本人には少ないかもしれないが宗教もそうだろうか。新しい環境に身を置くたびに、そういったものを切り捨ててきた(諦めてきた)ので、振り返ればそういった信じるものが何もなくなってしまっている。今風にいうと、GRIT=情熱と忍耐を「長期的に」持ち続ける力がないということか。

他人からフィードバックを受けて信じるものを見つけたい

2児の父親となったいまでも、自分のことを十分に理解できていないところがある。それどころか、息子を見て気づかされることが多い。 先日、実家に寄った際に、母親と息子の話をした。「なんでもやりたがるけど、根気がなくて。」なんて言っていると、「あなたも先生からそう言われていた。」と聞かされた。血は争えない。ゴールよりもスタートを探すのが好きなタイプなのだ。
自分自身でこうありたいと思っていても、過去の経験によって抑圧されている本心がある。自己分析をしても、バイアスのかかった評価になってしまい、本音のところが自分自身でも分からない。もうこれは他人の力を借りるしかないと考えている。
2021年は他人からフィードバックをもらい、自分自身の特徴を客観的に見直したい。自分自身の強みは何なのか、何を武器にしていけばよいのか。コーチングなどを利用して、これから自分が信じていけるものを見つけていきたい。コロナ禍でリモートワークの導入も進んでいるので、コーチングのサービスについて調べてみよう。